45年前のオリンピック

hanabusa

2009年04月15日 09:02


2016年夏季オリンピックの視察のため
東京にIOC評価委員長が来日されました



スポーツと時間そして時計は
切っても切れない関係があります
昭和39年の東京オリンピックでは
セイコーが公式時計に選ばれました




日本で開催されたから
日本製を使っただけ と思われている方が
意外と多いのではないでしょうか




東京オリンピック以前は17大会連続 (70年間)
スイスのオメガ
公式時計として採用され続けていました
スポーツの祭典といわれるオリオンピックは
オメガの祭典でもあったわけです



ローマオリンピックに視察に行ったセイコーの技術者たちは
4年後の東京オリンピックにむけて
「オメガに追いつけ追い越せ」 と
プロジェクトを立ち上げました



モダンな近代工場が出来上がっていくなかで
メンバーの一人が提案しました
「片隅に畳の部屋を作ってくれませんか?
徹夜が多くなりますから仮眠出来る部屋が必要です」




まもなく誕生した世界第一号の水晶式腕時計
不眠不休で頑張っ技術者さんが
その畳の部屋で仮眠をとり 頭をリセットして
がんばり 生み出したことになります



それまでの機械式の時計が
平均日差15~20秒であったのに対し
水晶式の時計は日差0.2秒
飛躍的な進歩だったのです




セイコーの時計が東京オリンピックに選ばれたのは
開催国の時計だからではなく
そのとき セイコーが世界一優れた正確な水晶時計
であると世界中から認められたからです 



                          


                      参考文献:内藤克人著 「続 匠の時代」

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