時計修理技能士のドライバー

hanabusa

2008年12月01日 08:05


時計の修理をする技能士にとって
一番大切な道具は 
長年使い続けたピンセットとドライバーセット




今日は私流のドライバー研ぎの仕方を公開します




時計のネジは細いものになると
頭の直径が1㎜をきります



ドライバーは頭の径と同じ幅のものを使うと
上手に緩めることができたり
逆に適度に締め付けることができます 




ですから種類もたくさん必要なんです

それと同様に ドライバー先端の厚みも
非常に重要です
ネジ山の溝の幅よりも
ほんの僅かに薄い状態が最適です
そこで 私たちはこの暑さと幅を
ドライバー先を 研ぐことによって
造りだすのです



そのために 右のような道具を使います。




写真では よく分からないかも知れませんが この20cmあまりの
非常にきめの細かい砥石の上を ドライバーを挟んだ 二輪車が
数回往復することで 片面を研ぐことが出来ます。




その後 二輪車を 反転させて 反対側を研ぎます。




こうすることで いったん刃物のように先端を尖らせ
そののち ねじ山の幅に合わせて
適度な厚みになるところまで 先端を
砥石に直角に立ててスライドさせ ドライバーの準備が
完了したことになるのです。 




このように 私たちの仕事は 道具の手入れから 始まります。


                                   店主




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